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重い障害とともに生きてきた息子が、31年と2日で逝った。気が狂ってしまうのでは、と思うほど落ちこんでしまい、息子の骨箱を抱きしめ遺影の前に座り続ける日々だった。
この現実から逃れたい一心で介護の仕事をはじめた。早いもので、もうすぐ5年になる。気がつくと、こんなに笑えるようになった。思えば、お年よりの方からたくさんの心の栄養をいただいた。認知症も重く、胃ろうで生き続けるおじいさんの姿は、息子そのものだった。硬直した細い腕にそっと衣服を通す時の私の手。瞬きもせず一点を見つめる顔を温かいおしぼりで話しかけながら拭く時の私の手。それは、まさに息子とともにすごした感触であった。
障害のある息子との時間があったからこそ、そして、息子との別れがあったからこそ。御老人の心が骨の髄までしみこんでくる。今しばらく御老人の方々から多くの心の栄養をいただき、もっともっと笑っていたい。